ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

僕だけがいない街 第1話『走馬燈』感想

 原作未読。

以下、ネタバレ注意
 原作の名前くらいは聞いたことはあったけど、何となく日常物だと思っていたので、ちょっと驚いた。

【藤沼 悟】
 いわゆる「ヤレヤレ系」主人公ではあるが、単に内に篭りがちな性格というだけで、無駄に世を斜に見てるわけではなく、積極的に人助けも行っているところから好感は持てるかな。
 29歳フリーターという中々の境遇なのに、割と周囲の反応が優しいのは珍しい設定かも。

 ラストで小学生だったときにまで戻ったけど、当面は小学生時代の話が進むのか、それとも頻繁に過去と現代を行き来して歴史を改変していくのか、どちらになるんだろう。

 小学生時代の声優は、バラエティでもよく見る土屋太鳳が担当しているのだが、これは予想に反してぴったり合っていた。
 彼女は「orange」という映画の主演をしていて、予告編でその演技を見たときは、正直作り物めいていてあまり上手いとは思えず、彼女が声優をやると聞いたときはかなり不安だったのだけど、全くの杞憂だったなあ。
 「orange」のような大人しい女子高生役よりも、小学生男児の役の方が合ってるのかもしれない。

【片桐 愛梨】
 良い子なんだけど、ちょっと、いやかなりぶっ飛んでるな。
 お母さんは悟に恋愛感情を持っていると推測していたけど、視聴者目線からすると微妙なところ。
 
 普通に考えると同僚としか思ってない男の家で、男の母親と一緒に飯を食べるなんてありえないとは思うものの、片桐ちゃんは全く普通の人間ではないから、彼女の言う通り「尊敬できる同僚」としか思ってない可能性はありそうだからなあ。

 悟が小学生に戻っているときには当然登場できないのが残念。
 割と好きになれそうなヒロインだから、現代での展開も多く見たい。

【連続誘拐殺人犯】
 意外にもがっつり顔が映ったので、視聴者が「真犯人」を予想していくタイプの作品ではないのかな。

 キャラデザの不備でなければ、せいぜい30代前半くらいの男に見えたけど、そうなると昭和63年に事件を起こしたときはまだ中学生や高校生だったのかもしれない。
 だとしたら根っからのサイコパスである。20年弱もの間犯行を重ねていることから、相当頭も切れそうだ。

 もっとも、アパートですれ違った気取った格好の赤目の男は、母親を刺した真犯人とは別人というミスリードの可能性もあるから、まだ断定はできないか。

【その他】
・別に自分の心に踏み込まないでも面白い漫画は描けると思う。

・バイト先の女子高生を「くん」付けで呼ぶのはちょっと気持ち悪い。

・あそこまでの大事故を防いだのだから、警察から表彰されそうなものだけど。マスコミも飛びつきそうだし。

・昭和63年に消えたクラスメイトは2人だけど、今のところ悟が思い浮かべてるのは1人だけ?

・「勇気さん」こと白鳥潤は死刑になったのだろうか。たしかに怪しい人物ではある。

・青い蝶が見えるのが前兆? でも、主人公はそれに気づいてないのかな。

・青い蝶で『喰霊-零-』を思い出す。

・歩行者専用の標識を誘拐に重ねる表現。嫌いじゃない。

・圧倒的コナン感。狙って配役したな。

・お母さんは誰に連絡を取ったんだろう。真犯人のことを知っている人物?

・ピザ屋の店長(?)の視線が意味深。

・単純に主人公が片桐さんと家族ぐるみの付き合いをしていることを訝しんでるだけというオチも考えられるけど。

・隣のおばさんが叫んでから警察が来るまでの間、主人公はずっと玄関前に立ち尽くしてたの? 「実は記憶が飛んだ」みたいな伏線なのか、単なるご都合主義なのか。


 ミステリーっぽいアニメを見るのはそれこそ『アナザ―』(Another - アナザー - 第1話感想はこちら)以来なので、期待したい。
 是非ともアニメ放映中に原作も完結して、最後までアニメで描いて欲しいところ。