ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

【HUNTER×HUNTER】流星街と幻影旅団

 前に書いた記事の焼き直し。

※以下、ネタバレ注意
 週刊少年ジャンプ23号にて、流星街の自爆による報復は、『番いの破壊者(サンアンドムーン)』という長老の念能力を使ったものだということが明かされた(感想で書いたように後付けではあるだろうが)。

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 サンアンドムーンは、師団長ザザン率いるキメラアントに対しても使用されていたようだが、全く効果が無かったらしい。
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 ヒソカ相手に使う能力として選んでいる以上、クロロが使用してもキメラアントの兵隊にすら効かない威力しか出ないとは考えにくいから、流星街の長老が大した念能力者ではなかったということなのだろう。

 これは同時に 『盗賊の極意(スキルハンター)』盗んだ念能力の威力は、クロロの力に依拠し、元の持ち主を上回る場合もあるということも意味する。
 現在使用している神の左手悪魔の右手ギャラリーフェイク)』も、コルトピ以上の数をコピーできる可能性もあるし(24時間で消滅という制限時間はおそらく制約だから変わらないだろうが)、人間の証明(オーダースタンプ)』で操れる人形の数やその強さも、増大しているかもしれない。


 流星街の長老の報復のやり方はかなり異常で、我々には理解しがたい部分がある(報復の決定は長老の独断ではなく議会が行うようだが)。
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 だが、一方で彼らは、有罪判決を受けた同胞が冤罪の被害者だったと発覚して初めて報復を実行している。
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 つまり、流星街は罪を犯した同胞が罰を受けることは「攻撃」とは見なしておらず、他国の法制度や文化をある程度尊重する姿勢を持っているということになる。

 マフィアンコミュニティーは流星街を恐れて旅団から手を引いたが、仮に旅団に落とし前をつけさせたとしても、流星街は沈黙を守ったことだろう(そもそも、幻影旅団の団員がまだ流星街の報復の範囲に含まれているか疑問だが)。

 
 流星街が一定の倫理観を持っているのに対して、幻影旅団は法やルール、他者の文化などは一切眼中にない。
 彼らの異質さは、流星街の異質さとは全く別種のものだ。

 流星街の中のチンピラ、悪童達が結成したのが幻影旅団だと思われるが、どうしてここまで残虐非道な人間たちが育ってしまったのだろう。
 彼らの出生は謎に包まれている。

 結成当初の人員は、途中で死んだ人間がいなければクロロ、シャルナーク、フランクリン、ウボォーギン、ノブナガ、パクノダ、マチ、フィンクス、フェイタンの9人。
 少なくとも彼らは流星街で暮らしていたと考えて良いだろう(流星街に訪れた際の台詞からすると、シズクもそうらしいが)。
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 この中で、フェイタンとフィンクスは他のメンバーと違い自分の生年月日を把握していなかったから、流星街の生まれではなく、捨て子だと考えられる。
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 ただし、フェイタンは流星街の人間も使っているハンタ世界の共通言語ではなく、中国語のような他国の言葉を使っていた(カキン帝国とは別?)。
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 思うに、フェイタンが流星街に捨てられたのは赤ん坊のときではなく、ある程度成長してからなのだろう。

 しかし、そうなると自分の生年月日すら知らないことが気にかかる。
 幼少期を流星街とは別の国で過ごしたが、その時点で既に両親のもとにはいなかったということなのかな。

 彼が流星街の中でも特に残虐な性格であることを考えると、過酷な環境で育ち、精神が歪んでしまったのかもしれない。
 生年月日を理解できるような年齢になる前に親に捨てられ、しばらくはこの中国のような国で育ち、その後流星街に流れ着いたのだろう。