ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

僕だけがいない街 第4話『達成』

 悟の考えの足らなさにちょっと苛ついてきた。

※原作未読。

僕だけがいない街 第3話『痣』感想はこちら

※以下、ネタバレ注意
【雛月 加代の死】
 案の定というか、今回の世界線では彼女を救うことはできず。
 
 しかし、どうも今回はかつての歴史とは違い、連続誘拐殺人犯の手ではなく、母親に殺されたような感じがするなあ。
 明らかに母親の様子がおかしかったし。

 いや、考えてみたら、そもそもかつての歴史ですら、加代を殺したのが本当に誘拐殺人鬼かどうかは分からないのか。
 彼女の遺体は死後1か月後に発見されたので、正確な検視も難しかったろうし。

 1話や3話を見返してみたのだが、加代の死亡(失踪)自体は3人の被害者の中で一番早かったとはいえ、遺体が見つかったのは失踪から1か月後の4月であり、丁度その時、次の被害者である中西彩が失踪していて、すぐに死体となって発見された。
 中西彩の死因は絞殺で、2つの遺体の状況が類似していたことから、警察は同一犯によるものと判断したらしいから、おそらく加代の死因も絞殺だったと思われる

 しかし、加代の遺体が発見されたのは山中に不法投棄された冷蔵庫の中だったのに対し、中西彩は郊外の山中に向かう国道に遺棄されていたそうで、あまり類似性はない。
 前者は(粗雑な手段とはいえ)死体を隠そうという意図が明らかだが、後者は国道沿いという発見されやすい場所に放置されており、犯人に隠蔽の意志がほとんど感じられない。
 
 絞殺という殺害方法もごくありふれたものであり、犯人を特定できる殺害方法とは言えないだろう。

 つまり、同じ市内で1ヶ月のうちに2人の少女が殺されたことが、もし偶然だったとすれば、本当はこれらは全く別々の事件だった可能性も考えられる
 
 もっと言えば中西彩と杉田広美の事件すら、同一犯によるものだとは現時点の情報では断定できない。

【真犯人】

 1話を見返していて少し気になったのが、悟が立ち読みしていた記事の杉田広美に関する記述。
 中西彩は失踪し、その後死体となって発見されたことが書かれているのに対して、3番目の犠牲者である杉田広美は「失踪」したことは言及されていはいるものの、「死体が見つかった」とは書かれていなかった

 普通に考えると、単に省略されただけなのだろうが、ひょっとしたら杉田広美の遺体は未だ発見されていないのではないだろうか。

 と、そう考えると、一つの疑惑が浮かび上がる。
 杉田広美は、実は生きている可能性もあるのではないか?

 すなわち、被害者と思われている杉田広美こそが、18年前に中西彩(と、あるいは雛月加代)を殺害し、そして現代で悟の母親を刺殺した児童連続誘拐殺人犯ということも考えられるのではないか?

 もっとも、もしヒロが犯人だった場合、車の運転はできないので、死体遺棄場所の山中や、郊外へ向かう国道沿いが犯行現場ということになるし、小学生のときから18年間も死を装い続けるなど無理があるなど、色々と突拍子もない想像で、我ながらまずあり得ないとは思うが。

 とはいえ、現代での犯人の容姿が主人公とそう変わらないような年齢だったことからすると(キャラデザの問題でないのならだが)、18年前の犯人は当時せいぜい高校生くらいということになるが、今のところ中高生のキャラは出てきていない。
 既に登場済みのキャラクターの中に犯人がいるのならば、悟のクラスメイトが怪しいということにはなるだろう。

 1話で悟の母親が犯人のことを思い出す場面では、買い物袋を両手に提げた大人の男の下半身が差し込まれていたので、彼女は犯人が成長した姿を目撃したのだとは思うけれど。

【虐待】

 悟が雛月母に食って掛かったところには正直言って苛立ちを覚えた。
 彼女の神経を逆撫ですれば、後からその怒りをぶつけられるのは加代なわけで、その辺りを全く考慮していないのはあまりにも浅はかだ。
 
 もちろん、悟の焦りや、虐待を目の当たりにしながらすぐに救ってやれないことへの無力感といったものは理解できるけども、せっかく大人の人格が入っているのだから、もう少し慎重さを持ってもいいだろう。
 悟の母に怖気づいたのか、結果的には加代は酷い暴行を受けずに済んだようだが、何が起きてもおかしくはなかったのだし(実際、母親に殺された可能性もある)。

【その他】
・犯人がターゲットに拘りを持つタイプなら、Xデーを回避しても意味がないと思う。
・実際、「雛月を救うには犯人を見つけ出すしかない」という展開になりそうだが。
・んん? 加代の鞄に給食費を入れたのは、シャーペンを捨てられた女子生徒じゃないのか?
・悟は小学生に戻ってから思ったことをすぐ口に出し過ぎじゃないだろうか。
・わざわざ雛月の母親を煽るようなことを言ったり、まさか精神が肉体に合わせて退行しつつあるんじゃ。
・悟のお母さんはTV局の報道部にいたのか。1話で電話してた相手もマスコミ関係?
・デジャブの場面で、「既に何度もタイムリープして、その度に記憶が消えている」のかと思った。
・悟が漫画家を目指していることを雛月は知ってるんだ。
・かつての歴史ではなぜ加代は土曜日に家を抜け出せたんだろう。
・既にリプライで何度も救っているのだから、加代の死を回避できないってことはないはず。
・ただ、小学生時代にまで遡るのは初めてのようだから、これまでと同じとは限らないか。
・実はこれまで救ってきたと思った人々も、結局そのすぐ後に命を落としていた……なんて展開はないと思いたい。
・雛月母は夜の仕事をやってるのかと思ったけど、Xデーの夜に送り届けたときに在宅だったってことは、昼の仕事なのか。
・しかし、悟は自分が狙われるかもしれないという発想も持つべきじゃないかな。