ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

五条悟の不自然な『出張』と、操られた虎杖達の任務【呪術廻戦 考察】

 という名の第56話『起首雷同 -弐-』感想【週刊少年ジャンプ21号】

 夜蛾学長が思った以上に恐ろしい奴だったというか、芥見先生スゲエな……と改めて気付かされた回だった。
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 【巻頭】
 うん? 左端の女(?)は誰だろう。
 並びからすると特級呪術師の一人かな。

 これで特級呪術師が全員なら、0巻で言われていた「4人の特級呪術師」というのは乙骨を含めた人数ということになる。
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 まあ、↑はともかく、↓は既に乙骨の存在がある程度浸透してからの台詞だから、この時点で乙骨を含んでると考えた方が自然ではあったけど。
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 それにしても、揃いも揃って若い連中ばかりだな。しかも、そのうち2人は同学年だし。
 せめて一人くらいはオッサンかジジイの強キャラが欲しかったというのが正直な感想だ。


 どうやら、「協会上層部がこれまで塞き止めていた力の波」とやらが押し寄せてきたことで、呪術師も呪霊も近年急激に強化されているそうなので、その影響ってことではあるんだろうが。



 あと、夏油をわざわざ縫い目のない以前の姿で描いているということは、やはり現在の夏油は贋者ということなんだろう。

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 彼が五条先生の手で殺害された後、その遺体から夜蛾が縫製して生み出した呪骸なんじゃないかな。

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【津美紀さん】
 呪いの発動条件を満たしたにも関わらず、呪霊の領域が見えていないのだとしたら、津美紀さんには呪力が無かったんだろうか。
 伏黒が下の名前で呼んでいることも踏まえて考えると、姉と言っても彼と血の繋がりは無いのかもしれないな。

 津美紀さんの場合だと病室のドアで呪いの前兆が出ることになるのだろうが、それすらも「本人が申告できない」のならば、寝たきりなだけではなく意識も戻らないのだろう。


【呪胎九相図】
 九相図さん、素直に真人の言うこと聞いてくれるんだ。
 真人の方が格上だから?

 てっきりまた虎杖にぶつけるつもりなのかと思ったら、ドア呪霊の方が目的なのか。
 何をするつもりなのか知らないけど、たまたま虎杖たちと遭遇したというのはちょっとご都合主義的な感じが……。


 ……いや、違うわこれ。

 また少年院の時と同じだ。

 そうか、夏油達が九相図さんをドア呪霊の所へ向かわせることを分かった上で、虎杖達にこの任務を割り振ったわけだ。



【邪魔もの五条】
 安定の人手不足。
 ただでさえ人いないのに、真人に4人も殺されたばかりだからね。

 っていうか五条、こいつ肝心な時にいつも出張してない?
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 ……あ。あっあっ! 違う。
 違う、これもか!?


 少年院の時も順平の時も今回も、肝心な時に限っていつもいつも五条先生は出張

 当然これは「五条先生がいたらすぐ解決しちゃうから」というお話の都合だと考えてきたけど、そうじゃ無かった。


 夜蛾だ。

 あいつが夏油達の動きに合わせて五条先生を東京から遠ざけてるのだとしたら……。



 うわ、すご。

 ご都合主義と思わせて、そこまで考えられた伏線だったのか?


 高専が呪術師たちの拠点で、任務の斡旋もしているという設定を上手く使ってきたな……。

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 呪術高専東京校のトップである夜蛾学長は、東日本における呪術師たちの任務の割り振りに強い影響力を持っていることになる。
 虎杖達の任務はもちろん、ある程度の「信頼」を勝ち得ている五条先生の任務すら自由に操作できるだろう。

 いや、むしろ、上層部に対して強い憎しみを抱いている五条 悟を自由に動かせる人間は、彼くらいしかいない。
 五条先生が何者かの作為で虎杖と引き離されているのだとしたら、それが可能なのは夜蛾学長だけなのだ。


 こうなると、現在手の空いている呪術師が2級以下しかいないのも偶然ではないかもしれない。
 夜蛾は伏黒の姉である津美紀さんもドア呪霊の呪いを受けていることを最初から把握しており、事前情報以上の強力な呪いだと判明しても、他に任せられる呪術師がいないとなれば伏黒(ともちろん虎杖)は任務を続行するはずだと読んでいたのだろう。



【操られた任務】
 今の今まで忘れていたのだが、そもそも先の順平の件にしても、夏油達の目論見通りに虎杖は順平と接触「させられていた」

 つまり、真人が暴れた映画館の調査を七海さんと虎杖が請け負ったのは偶然ではない。
 最初から虎杖と順平を友人関係にする為だけに、何者かが与えた任務だったのだ。

 その人物は、虎杖の生存を把握し、彼の傍から離れざるを得ないような任務に五条先生を就かせ、更には五条が信用する数少ない後輩である七海さんに虎杖を託すことも見越した上で、「虎杖の修行に丁度いい難度」に偽装した映画館の調査任務を齎した。

 そんなことができるのは一体誰か?



 いやこれ、冗談じゃなく背筋がゾッとしたわ。
 ここまでの全てが夜蛾正道の手の平の上だったんだな……。