ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

週刊少年ジャンプ35号 感想 前半

 まさかの合併号同時終了だと……。これは予想していなかった。

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 ※思ったより時間がかかったので、二つに分けます。
 前編はONE PIECEブラッククローバー銀魂の感想。

※以下、ネタバレ注意


ONE PIECE
第834話 おれの夢

 やはりビッグマムの目指す「多人種(「多文化」ではないのもポイント)共生社会」は、高尚な思想信条に基づくものではなく、集めた「家族」をオモチャ、飯事の人形くらいにしか思っていない感じだなあ。

 この「トットランド編」は逆転検事2のごとく「親子」がテーマなのかもしれない。
 ビッグマムも白ひげのように配下に自分を親と呼ばせる類の海賊ではあるが、白ひげが本気で父としての情を持っていたのに対し、ビッグマムは配下どころか、実の子供ですら自身の所有物としか思っていない。
 四皇として白ひげと「対」となるキャラクターだと言えそうだ。
 

 「俺に親がいるとしても、お前じゃねェよ!!」
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 この台詞はやはりゼフを指していたものだった様子。

 サンジのやるせない叫びは、ジャッジ(とレイジュ)に気を許し、ゼフの教えで最も大切にしていた両手を危険に晒したこと、そして、「少しはジャッジも変わって、自分を認めてくれたのではないか」という甘い期待を抱いてしまったことを、ゼフに対する裏切りのように感じて自己嫌悪から発せられたものなんだろう。


 そして、大方の予想通り、プリンはサンジと接触することすらできなかったと。
 もっとも、これは彼女のせいではなく、既にビッグマムに知られてしまっていた麦わらの一味自身の責任だろう。

 実は悪女説も(主にサンジとプリンが結ばれることを望んでいないファンの間で)囁かれていたプリンだったが、これで善人だというのは確定と見て良さそうだ。

 それにしても、ルフィ達の行動が漏れていたのは何でだろうなあ。やはりアラディンが裏切者だったりするのだろうか。
【ONE PIECE】人魚アラディン黒幕説の復権

 あるいは、ジンベエが正直にビッグマムに報告して、そのうえでルフィ達を許してくれるように頼みこんだとか?
 ルフィの性格的に口で言い聞かせても止まらないことは分かっているだろうから、アラディンから報告を受けた時点で、ビッグマムに隠し通すよりも命乞いをした方が良いと考えたのかもしれない。
 その場合、ジンベエが離脱の申し入れを取り下げたのも、ルフィ達を人質に取られて、その安全と引き換えに……、ということも考えられる。

 あとは、普通にジェルマ66がビッグマム側に伝えたというのもありえるかな。
 ヨンジは黙っていると言っていたが、ジェルマの側からすれば麦わらの一味の侵入をビッグマムに隠す意味は実際のところあまり無いのだし。


 疑問なのが、カポネ・〝ギャング〟・ベッジの行動である。
彼がペコムズを撃ったことは幹部であるタマゴ男爵からも正当と認められていたのに、ここでペコムズを消す意味があるのかなあ。

 いくら自分に理があるとされたところでペコムズの怒りは収まらないと見て、復讐されることを恐れたのだろうか。

 ただ、ペコムズの台詞からすると、どうもカポネは心からビッグマムに忠誠を誓ったわけではなく、面従腹背でいずれは裏切ろうと虎視眈々と狙っている感じがするから、何らかの裏切りの秘密をペコムズに掴まれたのかもしれない。


 一方、相変わらず謎多き森の中で右往左往している我らが麦わら一行(というかルフィ)。

 増えた仲間たち(プリン含む)は全員ブリュレの作り出した「鏡像ルフィ」のように反転していないから、やはりブリュレとは別に、動物などを特定の誰かの姿に変えさせる能力者がいる様子。
 似たような種類の能力者を同時に出して混乱させるというのは、今までのワンピースではなかったことかな?


 そうそう、ここでシーザーがパンクハザードで行っていた巨人化実験を絡めてくるのは面白かった。
 単純にベガパンクでも成功できなかった研究を完成させたかっただけではなく、一応はビッグマムから依頼を受けていたのもあって試行錯誤していたのか。

 しかし、相変わらずワンピースは濃いぃなあ。
 他にもベッジに子供がいたとか、書くべきことはあるんだけど、それすらも他の話題にかっさらわれてしまう。この濃密さ、情報量の多さが魅力の一つなのである。

ブラッククローバー
第72話 限界の先

 おおう。これは何ともまたアスタの能力が霞みそうな大技を。
 これって魔力による攻撃力や防御力を無視して全てを真っ二つにできるってことだよね? つ、強すぎじゃね……?
 最高幹部の一角もこれで墜ちたと見ていいだろうし、なんか白夜の魔眼の方が圧倒的な敵に抗う集団にしか見えなくなってきた。

 それはさておき、「絶望絶望うるせーんだよ」と読者が思っていたことを代弁してくれるヤミさんはやはり良いキャラである。
 美味しいとこだけ持っていってる感があるのも許せるなあ。
 
 ヤミさんに頭を撫でられて照れるバネッサさん可愛い。
 この素朴さと、これまでのビッチっぽさとのギャップがぐっときた。田畠先生、やってくれる……。

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「我にとってリヒトは……そう希望そのものだった。だがその希望を奪ったのは……キサマ達 人間だ!!」

 この台詞に対し、「希望であるリヒトが奪われたということは、現在の『リヒト』は回想の人物とは別人ではないか?」という考察を見て目から鱗だった。
 今のリヒトは影武者的な存在で、彼の言う「あの方」こそが本物のリヒトだという可能性は確かに十分考えられそうだ。

 その場合、現リヒトに心酔してるっぽいヴァルトスさんなどは真実を知らされていないことになるのだろうか?

 以前、シルエットだけ登場した金色の夜明け団の内通者が「あの方の復活は目前だ」と言っていたのに対し、捕虜として捕らえられたキャサリン達の証言では、「あの方の復活」ついて触れられていなかったのも、それが原因という可能性もあるなあ。
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  現リヒトやヴェットら最高幹部と、裏切者の金色の夜明け団員(とヒース様も?)ら一部の人間だけが本物のリヒトの復活を目的としており、今のリヒトが影武者であることは一般構成員には知らされていないのかもしれない。

 もっとも、私はキャサリン達の証言に矛盾があったのは、マルクスの化けたライアが偽の自供をさせたからだと予想していたので、もし上記のことが正解なら複雑な気分ではある。
【ブラッククローバー】ライアが変身しているのは、やっぱりマルクス

銀魂
第598話 誰もが股にターミナル

 地球側にほとんど何のカードもないこの状況で交渉の余地など無さそうに思えるけど、だからこそ、ここでどう喜々を使って来るのかは興味深いなあ。
 果たして読者が納得できる為政者の姿を描けるかどうか……。

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