ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

週刊少年ジャンプ52号 感想

 油断させておいてジャンプ編集部の野郎共……。

週刊少年ジャンプ51号 感想はこちら

※以下、ネタバレ注意。
ONE PIECE
第847話 ルフィとビッグマム
 第844話でのサンジとの決闘に引き続き、ルフィが実に格好いい。
 支配欲が強く、子供たちや部下たちを(それなりの情は向けながらも)道具として扱うという、ルフィの目指す海賊王の姿とは真逆の海賊としてこれまで散々描かれてきたので、ルフィの言葉でビッグマムの格が下がることもないし、お手本のような主人公の魅せ方だった。

>ビッグマムと巨人族
 珍しく予想が当たった(?)ので貼っておこう。
【ONE PIECE考察】ビッグマムは巨人族を差別している?

 正直、ここ数日異常にこの記事にアクセスが集中していたので、多分今週号で巨人族トットランドにいない件に触れられるんだろうなと予想できてしまった。

 もっとも、上の記事では私は「ビッグマムが巨人族を憎んでいるのは、亜人種の中で巨人族だけが世界政府体制の恩恵を受けていることと関係しているのではないか」という趣旨のことを書いたが、もっと単純に「ビッグマムが巨人族の血を引いていて、彼らからの差別を受けてきた」という展開の方がありそうな気がしてきたな……。

 これまでその可能性を排除してきたのは、巨人と魚人の混血児だったビッグパンに比べると、ビッグマムの身体は小さい(気がする)から、巨人と人間との間の子ではないと考えていたのが理由だ。

 しかし、ビッグマム自身がかつて人種差別を受けていたとなれば、彼女が差別の無い国造りを目指した動機にもなるし、物語上おさまりがいい。

 個人的には、ビッグマムの憎悪は巨人族というよりは世界政府に向けられているという展開の方が好みではあるが。
【ONE PIECE考察】『3将星』の由来は『五老星』?

>過去最大の政略結婚
 そして、ビッグマムが巨人族を憎む理由としてもう一つ考えられるのがこれだ。
 この相手こそ、巨人族の国だったのかもしれない。
 一度傘下に加わると言いながら破談となったのであれば、身勝手なビッグマムが恨むのも納得はいく。

 七武海筆頭と言える勢力を保持したドフラミンゴが加わったところで他の四皇を全て撃破できるようになるとも思えないから、少なくともそれ以上の組織が政略結婚の相手だったということになる。

 世界政府と密接な間柄を築いて海兵を輩出しているサウロ達の一族は言うに及ばず、誇り高いエルバフの戦士ですらハイルディンのように場合によっては他者の傘下に降ることも厭わないのだから、巨人族がビッグマムの傘下に入ろうとしても不自然ではない。

>破談の原因
 過去最大の政略結婚の相手が巨人族であったかどうかは一端置くとして、ローラの逃亡で傘下入りの話自体が無くなったのも興味深い。
 彼女が消えたところで娘は大勢いるのだから、本来であれば他の花嫁を用意すれば済むだけの話だ。
 なぜ、相手は傘下入りを取りやめたのか。

 考えられるとすれば二つ。
 花嫁に逃げられるという大恥をかかされて激怒したか、あるいは、相手がローラに心底惚れていたかだ。

 後者の場合、姿かたちがそっくりなシフォンを代わりに貰うことでも満足しなかったことになるから、その男はローラの内面を含めてベタ惚れだったのだろう。
 加入するだけで他の四皇を叩き潰せる程の巨大勢力がビッグマム海賊団の傘下入りを呑んだのも、結婚が目当てだったのだとすれば理解しやすい。

>玉手箱
 長らく燻っていた爆弾入り玉手箱の布石がいよいよ回収されそうである。
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 これで結婚式が台無しにされることは確実だが、それが一体どういう効果をもたらすのかは全然予想がつかないな。 
 余計にビッグマムを怒らせるだけで終わりそうだけど。

 「ビッグマムとは手を組むのではないか」という予想の根拠であったローラからのビブルカードも何の役にも立たないというまさかの展開(ホールケーキアイランド編に入ってからはあり得ると思っていたが)といい、珍しい人種を収集しているという非道といい、ますます和解など訪れそうにない。

 とはいえ、これまで散々書いてきたように、これから戦力を集めてカイドウと戦おうというのに同格の相手をこの少人数で倒すはずがないこと、ビッグマムがルフィ側につかないとサンジを助けてもゼフ達が報復で殺されることなど、今後の展開から逆算すればビッグマムとは手打ちで終わる以外の結末は考えにくい。
 
 本の世界に閉じ込める能力はホビホビのように能力者の気絶で解除されるもので、爆発で「書司」モンドールが気絶→ルフィとナミ含め囚われた人々が解放されると予想しておこう。

>ビッグマムとプリン
 ローラが大事な政略結婚を不意にしたことでビッグマムが殺したいほど怒ってるってことはプリンも知っていただろうし、サンジを逃がそうとしたプリンは死ぬ覚悟もあったのかな。

 いや、今回の場合はサンジが逃げても他のヴィンスモーク兄弟と代わりに結婚すれば良いだけだから、殺されるとはプリンも思っていなかったのか。
 とはいえ、ローラの時にしても本来は他の娘と結婚すればいいだけなのに破談となっているから、確実に安全とは言い切れないが。 

 つまりプリンが覚悟していたのは、ビッグマムからの何らかの罰(最悪死刑)を受けることと、サンジ以外のヴィンスモーク兄弟と結婚すること、ということになるだろう。
 ヴィンスモーク兄弟がここまでのクズだと知っていたら決心も揺らいだかもしれない。

 まあ、しかし、さすがのヴィンスモーク兄弟もビッグマムの娘に手は出せないか。怒りをかって殺されてしまう。
 といってもプリンがマムにバラすような性格じゃないと見たら隠れて暴力を振るうようになりそうだけど。


 プリンのことをこんなにサラッと流すということは、プリンがビッグマムの意を受けて動いていた可能性はこれで完全に消えたと見て良さそうだ。

 それ以前に、ビッグマムはどうもルフィ達とプリンとの接触自体知らない感じだな。
 もし把握してたなら彼女の性格的に見て、そのことを得意げにひけらかすだろうし。

 
 プリンに付いていたニトロとかいうゼリーのホーミーズから情報が漏れたという説は中々説得力があると思っていたのだが、これが無いとなると、やはり「犯人」はアラディンかジンベエかな。

 彼らがサニー号の位置をビッグマムに報告したせいでずっと船を監視されていたのだろう。
 プリンとの待ち合わせ場所にブリュレ達が待ち受けていたのも、航路から目的地を推測していただけ?

 ……いやでもプリンはタマゴ男爵からサンジとの接触を妨害されていたか。
 うーん、これはルフィとプリンの約束を知っていたわけではなく、念を入れての措置だったのかなあ。

>機関車?
 「鬼夫人」アマンドや「鶴騎士」ランドルフと同じく、お茶会の菓子の材料集め(略奪)を行っていた人物もブリュレの家に登場。
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 どうやら機関車を擬人化したホーミーズのようだ。
 当時は全く気が付かなかった(というか、瓦礫の一つだと思っていた)のだが、車輪がちゃんと描かれていたんだな。

【レッドスプライト】
最終話 赤い雷のあとに
 終わったー!?
 「今期の新連載は2作で、既にトリコとラブラッシュの終了で2枠空いている」「ワールドトリガーの休載でレッドスプライトまで打ち切ったら2つも連載枠に穴が開く」等の理由で十中八九生き延びたものだと油断していた……。
 前例が無いわけではないが、読み切りで2枠分埋めるということか。

 結構気に入ってる作品ではあったが、確かにマズイと思う部分も多々あったからなあ。
 エデニアが世界をほぼ支配しているという設定のせいで世界が狭くなり、どこに行っても息苦しい空気になってしまうのはマイナス点だったと思う。

 あとは、やはり仲間の問題だろう。
 モブ同然の船員達をいきなり抱え込んだ状態で、メインキャラを集めに行くという構図のせいで、キャラの描写が散漫になってタツと仲間たちの掛け合いにもいまいち魅力が薄くなっていた。

 最初はタツと、せいぜいモノくらいで旅立ちをスタートさせ、徐々に仲間を増やして行くワンピーススタイルか、最初からレギュラーキャラを艦に乗せて徐々に関係を深めていくホワイトベーススタイルのどちらかにすべきだったのではないか。

 また、魅力的な敵が少ないのも良くなかった。
 1話こそ因縁の悪役を倒しているものの、レッドスプライト号の発進で引いているために、印象は薄い。
 それ以降はキャラの立った悪役も登場せず、どうしても地味になってしまっていた。

 最初のセレモニーの登壇者を最高指導者ではなく地方のトップくらいにしたうえで、2話でそのトップを撃破、モノを救出→3話でアルを登場させ、4話で次のボスとしてナルビオン攻めの指揮官がインパクトのある登場、くらいのテンポが欲しかった。

 例えばワンピースでは4話の時点で「斧手」のモーガンを登場させ、その強烈なまでに傲慢な人格を描いている。
 対してレッドスプライトの4話は、ブレストル家の当主とかいうど~~でもいいキャラの薄ーーい敵をラストに少しだけ登場させて終わってしまった
 
 もちろん、その前に最高指導者を掘り下げてはいるが、序盤ですべきなのはラスボス級のキャラを立てることではなく、当面戦う相手がどれだけ倒すべき悪なのかを描くことだろう。
 いくら最終目標を見せたところで、現在の戦闘が盛り上がらないのであれば、意味がない。
 全体的に、先走り過ぎて目の前の展開が粗くなってしまっている印象を受けた。

 アイアンナイトもいきなりチンピラ同然の敵をボス格に持ってくるなんてことをやってたし、どうも序盤の悪役のチョイスが上手くない作者なのかもしれない。

 とはいえ、前作の頃から光る部分はあったと思うし、個人的には約束のネバーランドよりも好きな作品だったから、次回作には序盤から盛り上がる展開を期待したい。

【ハイキュー】
第232話 戦線

 私、ハイキューのことがあんまり好きじゃないので、普段は流し読み程度なんだが、今週の話がえらい評判が良いので試しに読んでみたら……。これは……。グッとくるな。普段読んでなくても。
 この辺の力は認めざるを得ない……。

僕のヒーローアカデミア
 こんな身勝手な性格だから選ばれていないということに思い至らない(あるいは目を逸らしている)のが何ともかっちゃんらしいというか。

 かっちゃんはこのままいくと普通にエンデヴァーさんをより悪化させたような大人に育ちそうである。
 エンデヴァーさんはまだどこか竹を割ったような単純さがあるのに対し、かっちゃんは餅をついたような粘着質な男なので、いずれはエンデヴァーさんですら越えなかった一線を踏み外しそうというか、既に今週の時点で踏み外しかけているんからなあ。

ブラッククローバー
 さすがに小説版のキャラをこんなにガッツリ前に出されると全然乗り切れない……。

【掲載順】
 補正切れの8話でこの順位ということは歪のアマルガムも駄目かー。まあこちらは順当な結果だとは思う。
 青春兵器ナンバーワンはまだ7話なので判らないとはいえ、ここまで下がっているとなると厳しそう。

 さて、ソーマの掲載順は回復したが、問題はこれを維持できるかどうか。
 今期の打ち切りが一段落したので、しばらく掲載順も流動的になっていきそうだからなあ。