おお、今回はなんだか面白かったです。迷走してたミネバ様がようやく改心したのが良かったのかな。
これまでの面白さを格付けすると、5話≧1話>>>2話>4話>>>3話
今のところこんな感じ。
ep4「重力の井戸の底で」感想はこちら
※復元完了。書き忘れてることがあるかもしれないので思い出したら追記していきます。
以下。ネタバレ注意。原作は未読です。
フロンタルの目的とか考えてたらやたら長い記事になってしまった。
【ジンネマンとマリーダ】
「俺を独りにするなあ!」はベタと言えばそうなんですが、やはりグッときました。
結構早く12号の洗脳が解けましたね(再調整の失敗と言うべきか)。もう少し引っ張ると思っていたので意外でした。
とはいえ、自分の意志による裏切りではなく、洗脳だと敵としても感情移入しにくく、引っ張られてもダルいだけなので、早々にケリをつけたのは良かったと思います。
アルベルトはマリーダに好意を寄せていたようで落ち込んでいましたが、再調整したマリーダに嬉しげに命令している姿は非常に情けなかったです。
ジンネマンもマリーダもいかにも死にそうなキャラですが(強化人間というだけで死亡フラグですし)、今回で生き残ってほしくなったなあ。
【ビスト財団】
アルベルト、カーディアスの息子だったのか……。これ初出の情報ですよね?
1話でカーディアスと知り合いなのは分かっていましたが、息子とは。似てねえ。
バナージの腹違いの兄貴だったんだ。というかバナージが妾腹というのも初めて出た話ですよね。てっきり離婚しただけで正妻なのかと思ってた。
アルベルトとバナージでドロドロした話が作れそうですが、今回は全く絡みませんでしたね。今後そういう展開になるのかカットされただけか。
一体誰からどのタイミングでバナージの素性について聞かされたんだろうか。少なくとも2話では全く知らない様子でしたが。
しかし、当主の嫡男ということは本来ならばアルベルトが次期当主になるんじゃないのか。
まあでも、カーディアスはラプラスの筺を巡る騒動を起こすことを決意した時点で、ビスト財団の存続(少なくともこれまでのような強大な権力者として)は考えていなかったでしょうから、次期当主なんてどうでも良いことだったのか。
で、権力維持の為に筺を開けさせたくないマーサとアルベルトが手を組み、権力が上のマーサにアルベルトが従う形をとったというわけか。
公式サイトによるとアルベルトがアナハイムの幹部で、マーサがカーバイン一族に嫁いでいるそうなので、アナハイム社の中でもマーサの方が立場が上なのでしょうね。
これだけ好き勝手やっているということは、マーサはアナハイムやカーバイン一族もほとんど掌握しているのかなあ。もしそうだとするとアナハイム≒ビスト財団になっていることになりますが。
かつて共闘したブライトさんにとっては複雑でしょうね。
【複雑な勢力図】
勢力が錯綜し過ぎてて分かりにくい。
まず、ビスト財団のサイアム・ビストらがラプラスの筺を開けさせようとし、ユニコーンを袖付きに託すそうとする。
しかし、ネオジオンが筺をどう扱うつもりかは現状不明。
ネオジオンの中でもミネバは箱が自分達(というよりフロンタル)に渡ることに反対だったが、考えを改め箱の中身を見極めてから方針を決めようとする。
ジンネマンらガランシェール隊がミネバの方針に従うかは不明。バナージは基本的にミネバに従属。
マーサやアルベルト、彼らと結託した連邦軍参謀本部、さらにマーセナス議長はラプラスの筺の開示阻止による権力維持を目的とする。
ただし、マーセナス議長はロンドベルにユニコーンの奪取(破壊?)を依頼するなど、ビスト財団と協力関係にあるわけではなく、主導権を握ろうと牽制しあっている(?)
これをざっくりと2つの勢力に纏めると
ラプラスの箱開封(に類したこと)派:サイアム、袖付き、ミネバ
ラプラスの箱封印派:ビスト財団、アナハイム、連邦軍参謀本部、マーセナス議長
こうなりますね。
さて、封印派は現状を維持したい権力者ということで分かりやすいのですが、問題は開封派です。
それぞれ別の思惑を抱えているうえに、目的が明確でない者も多いので、どこの勢力とどこの勢力が共闘でき、どことどこの対立が免れ得ぬのか読みにくいです。
特に袖付き(フロンタル)の目的が未だに不明なのが大きい。
歴代のガンダムではラスボスや敵首領の目的はそれなりにはっきりしてる場合が多いのですが、この人に関しては何をする気なのかまだ明かされてないですからねえ。
バナージと敵対するのかさえ分からないという。
箱を手に入れて連邦を転覆させるつもりなのか、それとも箱をカードにして連邦と交渉に持ち込むつもりなのか。
【ミネバ・ラオ・ザビ】
彼の目的が不明なせいで、ミネバのキャラも不安定になっているんですよね。
フロンタルを危険視し、ラプラスの箱譲渡を阻止しようとしたわけですが、ep4感想でも書いたように、今のところフロンタルはジオン指導者の中では破格にまともな人に見えるので、彼を危険視するミネバに全く感情移入できません。
ジオンのお約束としてコロニー落としでも考えているのかなあ。それを知ったミネバが阻止しようと離反して……、ということなんでしょうか。
しかし、彼女の言動を見るに、そういった具体的な危機感を持ってはいないようなんですよね。自分が何をすべきか分かっていませんでしたし。
「何となくフロンタルは気に入らないし、奴に箱が渡ったら戦争になる気がするから妨害しよう」程度の思慮しか持っていないように見えます。
んー、これが自分がミネバというキャラを好きになれない理由であり、「ガンダムUC」という作品にいまいち乗りきれない理由の一つなんですよね。
「特に根拠もないのにフロンタルというまともに見えるキャラの邪魔をしてて、しかも自分のヴィジョンも持っていないのに態度だけはデカい」というのが正直言って癇に障りました。
なので、今回ようやく彼女が「まずは箱の正体を見極め、それから方針を決める」というヴィジョンらしきものを見せてくれたことは、非常に喜ばしいです。
マイナスだった彼女の評価がこれで回復していってくれると良いのですが。
【フル・フロンタル】
さて、話をフロンタルに戻しますが、上記のように今のところ自分は彼がジオン指導者にしてはまともなキャラだと思っています。
なので、コロニー落としだとか、地球圏の掌握だとかの、歴代ジオンが繰り返してきた馬鹿げたことをまたやろうとしていて、その為にラプラスの箱を狙っているのなら(箱の入手がどうコロニー落としに繋がるのかはともかく)個人的にはがっかりです。
ラプラスの箱をカードに使い、ジオン共和国を連邦の干渉を一切排除した独立国家にする、くらいの目的に留めてほしいなあ。
でもまあ、それは無理な願いだとも思っていますが。結局のところ彼もコロニー落としなどの過激で非人道的なことを狙っているのでしょう。
なぜなら、もしフロンタルの目的がジオン共和国の独立といったまともなことに留まるのならば、主人公であるバナージと敵対する理由が生まれないからです。
どう考えてもフロンタルがバナージの味方として物語が終わるとは思えないですからねえ(それはそれで意外性があって面白いけど)。そうすると、バナージがフロンタルを倒さねばならぬ理由が必要になるわけで、フロンタルの目的がまともであってはならないことになってしまうんですよね。。
しかも、「箱をカードにしてジオンの独立を果たす」とかだと、現状を変えると考えを改めたミネバとも共闘出来てしまいますし(それはそれで面白いんだけどなあ)。
さらには作中是っぽいカーディアスがジオンの再興を「一つことに拘る狭隘な主義」と切り捨てているとくれば、そういった比較的常識的な目的というのは絶望的でしょうね。
後の歴史を見てもジオン独立といったことは果たされていないですしね。
おそらくミネバとバナージは彼ら自身の目的を果たして終わるはずで、もし「常識的な目的を持っていたフロンタルと組む」展開になったら、主人公とヒロインがマーサと連邦本部に敗れ去るという悲惨な結末になっちゃいますし。
【今後の勢力図】
というわけで今後の勢力図予想。
ざっくり書くと
箱使ってよからぬことを企てていたフロンタル一派vsマーサ&連邦軍vsミネバ一派(バナージ&ガランシェール隊)・ネェル・アーガマ連合
という三竦みに落ち着くことになるのではないかと。
ただ、分からないのはサイアム・ビストらの立ち位置なんですよねえ。
彼はこの閉塞した宇宙世紀を変えようとしているらしい。しかし、UCの場合後の歴史が分かっていますから、連邦は腐ったままで何も変わっていない、つまりサイアムの願いは果たされないことが既に決まっているわけです。
なので、前回も書きましたが、サイアム・ビストは世界を変える為に過激で非人道的なことを企んでいて、バナージ達がそれを打破する展開になるのかとも考えました。
これならば、フロンタル一派とサイアムをくっつけてバナージと敵対させることも出来ますしね(まあこれも前回書いたように「カーディアスとは何だったのか……」になってしまいますが)。
ただ、もしこの展開になった場合、これって「マーサ&参謀本部大勝利」なんですよね。
いやまあ、ユニコーン以降も連邦が腐ったままなのは変わっていないわけですから、いずれにしろ結果的には連邦の腐敗権力者勝利にはなるんでしょうけども、少なくともマーサは敵としてバナージ達に倒されるでしょうし、「結局何も変わりませんでした」というオチにすると、「現状を打破する」ことを決意したミネバがどうしようも無いキャラになってしまいます。
そこで、「ではユニコーン以降(F91)の世界と、ユニコーン時点の世界とでは何が変わっているか?」ということを考えてみることにしました。
それを見れば「ユニコーンで何が果たされるのか」ということが少しでも読み取れるかもしれないからです。
そして思いついた差異というのが、「ユニコーン以降は連邦が著しく衰退している」ということでした。
そうするとつまり、ユニコーンでの落としどころとして妥当なのは、「ミネバとバナージらのやった何かが要因となり連邦が衰退する」辺りなのではないかと。
これならば、良からぬことを企てラプラスの箱を奪おうとするフロンタルを打破し、サイアムの計画した何かを実行する形でマーサと連邦にも打撃を与える、ということになるので、そこそこハッピーエンドの形で終わらせられるのではないかと思います。
問題はユニコーンからコスモ・バビロニアまで二十数年が経過しているうえに、特に世の中が良くなってもいないということですが……。
しかしまあep4感想でも書いたように、UCは時代の隙間の外伝であり、後の宇宙世紀が悲惨な状況だと決まっている以上、最初からこの作品には世界全体としてはバッドエンドしか無いんですよね。
なので、それなりに綺麗に纏めるには上記のような終わり方しかないかなあ、と。
【すっかり忘れていたリディ・マーセナス少尉()】
鑑賞中は割と印象に残ったはずなのですが、感想を書く段になると完全に存在を忘れていました。
なんでだろう。物語の本筋と関係ないからかな。
しかし、この人はホント駄目ですね。
ミネバに一目惚れし部隊から脱走。失恋してバナージを逆恨み。親の権力で脱走の罪を揉み消し復軍。そんな立場でありながら「特別扱いしないでくれ」と司令に要求。そして再びミネバを連れての脱走を図る。
もうね、ちょっとどうしようもないですねこれは。
今回ラストでミネバを連れて行こうとした際も全く先の展望を持っていませんでしたし。「いざとなれば親父に頼ればなんとかなる」という意識があるとしか……。
民間人出身ならガンダムには結構こういうキャラがいますが、職業軍人でここまで酷いのは珍しいのでは。
まあヤラレ役としては面白いキャラではありますが、物語も終盤に差し掛かっているので次回あたりバナージかフロンタルにサクッと倒されて欲しいところ。
断末魔は「バナージ……貴様は俺の……」を希望。
【その他】
・アンジェロ(ローゼン・ズール?)が強いのか、ゼネラルレビル隊が弱いのか。
・アンジェロの機体がお辞儀してフロンタルに譲るのが面白かった。
・宇宙世紀のMSは燃料切れとか無いはずだけど何でユニコーンが停止したんだろ、と思って調べたらどうやら推進剤切れだったようです。
・バナージのクラスメイト久々に見たな。しかし空気な2人だ。原作ではもっと出番があるんでしょうけど。
・マーサさん、男社会の論理への復讐とか言ってましたがネオジオン率いてたのはハマーンですよ。
・と思ったけどプルシリーズ造ったのはグレミーだったか。
・しかしネオジオン(ハマーン)は外道なジオン系組織の中でも最も外道だよなあ。
・口封じにネェル・アーガマを消す参謀本部……。ブライトさんはもう一度クーデターを起こすべきだと思うの。
・参謀次官のアデナウアーは参謀本部の№2だったんだろうか。改めて考えてみると彼は無能ではあるけどUCの参謀本部に比べればまだマトモだったよなあ。
・誰かがバナージを不殺と言ってたけど落ちていったMSパイロット達は助かってるんだろうか。
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