第1117話『も』でナス寿郎聖の愛刀が初代鬼徹だと明かされたので、改めて整理しておきたいと思う。
五老星の名前が判明する前にも同様の記事は書いているので、繰り返しにはなっちゃうけど。
【ワノ国系の天竜人】
ナス寿郎聖の名前から考えて、天竜人の一族の中にワノ国の血筋の者達がいるのは間違いない。
天竜人の祖先は世界政府を設立した旧連合国の王族たちだから、連合国にはワノ国も参加しており、時の将軍家が聖地マリージョアへ移住したことになる。
光月家は800年前はまだ将軍ではなく、時の将軍家がワノ国を離れたことで、その地位を手に入れたわけだ。
【ワノ国とジョイボーイ】
ジョイボーイと協力関係にあったと考えられるミンク族は、光月家と盟約を結んでいたわけだが、ミンク族が種族全体なのに対して、光月家側はワノ国全体ではないことに注目すべきだ。
つまり、光月家という一族はジョイボーイに協力していたものの、ワノ国という国家はジョイボーイの国とはむしろ敵対関係にあったのである。
当時の光月家は石工の一族であり、それほど地位は高くなかったと考えられる。
【新将軍と鎖国】
100年の戦争に勝利した将軍家が聖地マリージョアへと移住したことで、新たな将軍となった光月家は謀反を起こし、ワノ国を鎖国した。
王が聖地への移住を拒んだものの、世界政府には残ったアラバスタ王国とは逆に、王（将軍）だけを残して連合国から離脱したわけだ。
おそらく、時の将軍家が光月家に将軍位を譲ったわけではなく、譲られた一族を倒して、将軍位を簒奪したのだろう。
かくしてジョイボーイの協力者が天下をとったワノ国は、ロード・ポーネグリフと古代兵器を隠したまま、世界との交流を絶つ道を選ぶこととなった。
【初代鬼徹】
ワノ国の刀鍛冶が打った初代鬼徹をナス寿郎聖が持っているのも、時の将軍家がマリージョアへと移住する際に、ワノ国から持ち出したからだと思われる。
そして、旧将軍家の血を引くナス寿郎聖の母が、イーザンバロン家に嫁入りする際、持参金代わりに初代鬼徹を帯同したのだろう。
妖刀なんぞを持参する辺り、あるいは母親自身が初代鬼徹を使いこなす女剣豪だったのかもしれない。
だとすると、ナス寿郎聖の強さも頷けるというものだ。
【旧将軍家の姓】
余談だが、私は旧将軍家、つまりワノ国系天竜人の姓は「天月」だと考えている。
800年前の人間である天月トキは、どこか遠い地で生まれ育ち、ワノ国を目指して未来へと飛んだわけだが、ではなぜ彼女の両親は遠い地に行き、そしてなぜ彼女は世界の秘密について知っていたのだろうか。
それは天月トキが天竜人だったからだとすれば、全てに説明がつく。
彼女はマリージョアで生まれ育ち、そして祖国へ赴くために聖地を飛び出したのである。
天月の名を持つ天竜人が、神の騎士団辺りで今後登場することだろう。
