ネオ天草のジャンプ感想日記

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えびす町の住人、SMILE実験の被害者説【ONE PIECE考察】

 SMILEの副作用について。
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第942話『〝白舞大名〟霜月康イエ』感想【週刊少年ジャンプ24号】
にて確定した。

※以下、ネタバレ注意
====  百獣海賊団の構成員の中には、到底笑えるような状況で無い時でさえも顔に笑みを貼り付けている人間が度々登場している。
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 私はこれをシーザー・クラウンによって人工的に作られた悪魔の実である『SMILE』を食べたことによる副作用であると予想していた。

 そんな中で現れたのが、禿のおトコであり、えびす町の住人である。
 彼らもまた、泣いている時でさえも常に笑顔を浮かべている。
 これを百獣海賊団の面々の症状と無関係と考える方が難しいだろう。
 
 つまり、おトコやえびす町の住人もまた、SMILEを口にしたのだと考えられる。
 
 しかし、住人たちや百獣海賊団のプレジャーズにはSMILEの能力が発現しているようには見えない。
 となれば、SMILEという兵器は、「食べても必ず能力が発現するとは限らず、更には副作用だけが残る場合もある」ということになる。

 思うに、えびす町の人間や百獣海賊団の下っ端たちは、SMILEの実験台にされたのではないだろうか。

 パンクハザードでシーザーが毒ガスを発生させたのは、まだ4年前のことである。
 その後、シーザーはドフラミンゴと手を組み、SMILEの製造に着手することとなった。
 SMILEとは、最も長くとも製造・販売開始から僅か4年しか経っていない新規商品なわけである(実際にはもっと日は浅いだろう)。
 その性能については、未だ開発途上と考えるべきだろう。

 そのSMILEの製造初期段階、カイドウが商品開発の為にワノ国の人間を実験台に提供したという事は十分にあり得る話だ。
 ドフラミンゴとカイドウが単なる取引相手以上の関係であったことは、これまで何度も作中で示唆されているのだから、カイドウがSMILE開発に深く関わっていたとしても、何もおかしくはない。

 おそらく、製造の初期段階では、SMILEの質は今よりずっと粗雑であり、食べた人間の大多数に能力が発現せず、一方で「常に笑顔になる」という副作用だけは発症の確率が極めて高かったのだろう。
 だから、えびす町の住人には、副作用だけが残された。

 そして、おこぼれ町の住人で行った人体実験の成果により、SMILEの性能が改良されて、能力発現の確率が上昇した。
 ここに至って初めてカイドウは、百獣海賊団の部下達にSMILEを与えたのである。
 
 その時、能力が発現した者を「ギフターズ」、しなかった者を「プレジャーズ」と区分したと考えれば筋は通る。
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 プレジャーズの中には能力が発現していないにも関わらず、笑みの副作用だけが出ている者が大勢見られた。
 能力発現の確率が高まったとは言っても、まだまだ十分な水準には達していなかったのだろう。

 そして、下っ端達を使った実験を経て、SMILEの性能が安定したところで、真打ち達ら幹部にSMILEを食べさせたわけだ。
 実際、SMILE能力者となった真打ちのほとんどには、下っ端達のような「笑み」の副作用が見受けられない
 多少、副作用の症状が見られたシープスヘッドも、常に笑顔を貼り付けている訳ではなかった。
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 このことから、現在ではSMILEの能力獲得率は大幅に上昇し、副作用の発症もかなり抑えられるようになったと考えられる。
 
 まず、ほとんど能力が発現することもなく、笑みの副作用だけが発症する確率が極めて高かった開発初期におこぼれ町の住人を実験台とし、多少成功率が高まってきたら下っ端が食べさせられる
 それらの実験の結果、安定した効果が確認できるようになってきたら、主力となる幹部達にもSMILEを与え、商品として外部の組織にも供給するようになった。

 以上が、SMILEのワノ国の関係なのだと私は予想している。

 第930話を見る限りでは、えびす町の住人は貧しいながらも幸せそうに振舞ってはいるが、「表向き幸せそうな民が実は……」というのはワンピースお得意のパターンでもある。
 いずれは、えびす町の住人やおトコが涙を見せ、それを見たゾロが立ち上がる展開が来ることだろう。

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