アラバスタ王国乗っ取りはロビンの発案だと勘違いしてたなー、という話。
【事実誤認】
倩さんの記事を漁っていたところ、たまたま下記のような記事を見つけた。
この中で、
ロビンは仲間になった当初とかはもちろん、
今でもよく読者から
アラバスタにしたことについての責任を追及されることがあります。が、
「ロビンの方からアラバスタ乗っ取り計画を持ちかけた」
と思われていた当時はまだしも
「実は計画はクロコダイルの方が発案していた」
ということが明らかになった今となっては、
単純に
「ロビンはアラバスタを苦しめた悪い奴」
とは言えなくなってきていると思うのです。
と書かれているのだが、私はてっきり歴史の本文（ポーネグリフ）を求めるロビンがクロコダイルを唆して国盗りへと動かしたものと思い込んでおり、最近ツイッターでもそのような旨の呟きをしたばかりだった。
ロビンが「古代兵器プルトンがアラバスタにある」とクロコダイルに吹き込みさえしなければアラバスタは平和なままだったので、この事情をコブラ王以外にも知られていたらもっとロビン周りは拗れてたかもしれない。
— ハンセイ (@neoamakusa) March 19, 2020
ロビンにしても彼女がクロコダイルを唆したせいでアラバスタ王国は甚大な被害を受けたわけですが、仲間になってますからね。
— ハンセイ (@neoamakusa) March 20, 2020
カン十郎が「何かを演じる生き方しか出来なかった」事情を知った上で、本心では彼が光月家の家臣となりたかったと吐露すれば、モモの助もミンク族達も許す流れになるでしょう
一体どこにそのような記述があったのかを探し回ったのだが、どうやらエニエス・ロビー編でのロビンのこの回想が根拠のようだ。
なるほど、確かにそもそもクロコダイルの側がロビンの古代文字解読の技能に目を付けて、スカウトしたものらしい。
当然、アラバスタ王国を乗っ取る事を企てたのも、最初からクロコダイルの発案だったのだろう。
というか、上記の倩さんの記事は前にも読んだ記憶があるので、この何年かの間に私の認知が歪んでいき、いつの間にかロビンが首謀者だと思い込むようになったようだ。
【情報源は？】
ところで、ここで一つの疑問が浮かんでくる。
ロビンが吹き込んだので無いのなら、一体クロコダイルはどうやってアラバスタに「プルトンの在処が書かれているポーネグリフ」がある事を知ったのだろう。
ポーネグリフの内容を知っている人間は非常に限られる。
オハラの学者達は皆殺しになっているし、世界政府上層部はある程度の内容は把握しているだろうが、アラバスタが無事である以上、当該のポーネグリフの事は知らないはずだ。
となれば、考えられる容疑者は１組だけだ。
そう、ロジャー海賊団の元船員の誰かである。
ポーネグリフには「情報が記されている９つの石」と「情報を持つ石の在処を示す１７個の石」が存在する。
ロジャー海賊団は航海の中で「アラバスタ王国のポーネグリフの在処」を記すポーネグリフを発見しており、それを船員の誰かが漏らしたのだとしたら。
しかし、古代兵器の情報が広まれば大変なことになることくらい彼らにも解っていたはず。
一体誰がそんな重要な情報を漏らしたのか……？ バギーか？ バギーなのか？
……いや、そもそもロジャー海賊団がアラバスタに行ったような描写は96巻には無い。
コブラ王の口からもそのような事は語られていなかった。
では、一体誰が……？
【２人きりの冒険】
と、そこまで考えてハタと気付いた。
そもそも、「ポーネグリフに古代兵器のことが書かれている」という事実だけならば、一定の層には周知のことなのである。
つまり、クロコダイルは「ポーネグリフに古代兵器の在処が記されているらしい」という情報を何者かから得て、それを頼りに古代文字が解読できるというニコ・ロビンに協力を要請したと考えられる。
「アラバスタ王国にプルトンがある」という情報は他者から聞いたものではなく、クロコダイル自らが「『プルトンの在処が書かれている石』の在処を記したポーネグリフ」を探し出し、得たものだったのだろう。
どれに必要な情報が載っているかも分からない状態で闇雲にポーネグリフを集めて回るよりは、当然ロビンを部下にしてからポーネグリフ探索に出る方が効率は良いから、クロコダイルとロビンが共にポーネグリフを探す冒険に出ていた可能性は高い。
しかも、彼の性格とバロックワークスの組織形態を考えると、他に部下などは連れていなかったことだろう。
クロコダイルとロビン２人だけの航海。
一体どのようなものだったのか、非常に興味をそそられる話である。
